06 水無月(みなづき)駅
しとしとと降る雨の音と、濡れた木々の匂いに包まれた「緑と雨の駅」です。この駅は他の駅とは構造が異なり、列車が到着する「降り場」と、出発する「乗り場」が全く別の場所に分かれている、厳かな空気の漂う空間となっています。
🌧️ 駅の景色とかつての危機
この水無月駅に降る雨には、いかなる汚れや穢れも綺麗に洗い落とす「特別な浄化作用」があります。しかし以前、この地に全く雨が降らなくなってしまうという未曾有の危機に見舞われていました。
雨を失った駅では、この地の命綱である「御神木」が枯死寸前まで追い込まれ、駅の全体が深い絶望に包まれていたと言われています。
🌧️ 駅固有の華:悲願花(ひがんばな)
水無月駅の雨に濡れながら、ひっそりと、しかし鮮烈に咲き誇る群青の華です。この駅の奥に佇む大鳥居、そのさらに奥深くに居るという孤独な巫女の祈りと、深い歴史を見守り続けてきた象徴的な華でもあります。
🌧️ 駅でできること:罪の浄化と残された雫
この駅には古くから、「罪の浄化によって解放される者は、罪を犯した者ではなく、罪を裁く者だ」という言葉が語り継がれています。
かつて雨が途絶えて困り果てていた巫女を、清らかな雨を降らせて救った「五人の乗客」がいるという噂が残されています。彼らの起こした奇跡によって「不咲椿(さかずつばき)」という盃の形をした花に神酒がお供えされ、再び恵みの雨が呼び戻されたと言われています。
現在では青々と茂る御神木と、静かに降り注ぐ恵みの雨が駅全体を包み込んでおり、境内にある大鳥居を抜けた先には、別の場所へと繋がる「乗り場」が静かに佇んでいます。