スタジオジブリの主な長編作品

監督：宮崎駿 声優：島本須美

舞台は地球壊滅後の近未来。腐海と呼ばれる毒の森と人々は共存していた。
ある日、風の谷に地球壊滅の元凶「巨人兵」の核が積まれた飛行船が墜落する。風の谷の王妃であるナウシカは巨人兵をめぐる闘争に巻き込まれていく。
自然を尊ぶ少女ナウシカは果たして人類を地球を救うことが出来るのか。
劇中歌の「ナウシカレクイエム」は不気味なメロディが話題となり恐怖映像のBGMなどにもよく使用されている。

監督：宮崎駿 声優：田中真弓、横沢啓子
ある日、少年パズーのもとに空から女の子が降ってきた。
ラピュタと呼ばれる伝説の天空の城を見つける手掛かりとなる「飛行石」を持つ少女シータは国や盗賊から狙われていた。
二人は逃げ切れるのか、パズーは憧れの父が見たというラピュタにたどり着くことが出来るのか。
ムスカ大佐の「人がごみのようだ」や「目が！」といった名台詞で有名。

監督：宮崎駿 声優：日髙のり子、坂本千夏
さつきとめいが引っ越してきた先は自然に囲まれたお化け屋敷の様な家だった。そこではまっくろくろすけが出たり、どんぐりが落ちてきたり、度々不思議なことが起こる。そしてついにメイはトトロに出会ってしまう。子供の時にしか会えないトトロと母親が入院している三人家族の交流を描く実はハートフルなお話。
ジブリの代表作であり、トトロは日本を代表するキャラクターとして海外でも有名。

監督：宮崎駿 声優：高山みなみ
13歳になると魔女は自分の街を見つけて独り立ちしないといけない。
その掟にのっとってキキと黒猫のジジは海の見える街で暮らすことになった。そこでキキは宅急便の仕事を始めるがそう簡単に上手くはいかなくて…。
トンボやオソノさん、ウルスラなど温かい人たちに囲まれながらキキの成長を描く物語
松任谷由実さんの「やさしさに包まれたなら」、「ルージュの伝言」、そして劇中BGM「海の見える街」など音楽も非常に評価されている作品。

監督：髙畑勲 声優：今井美樹、本名陽子
OL岡島タエ子は休暇に親戚の家に滞在することになった。その道中、タエ子は子供のころの思い出をいくつも思い出す。温泉でのぼせてしまったこと、家族でパイナップルを食べたこと、お父さんに一度だけ殴られた日、苦手だった同級生など、小学5年生だったタエ子の日常が描かれている。

監督：宮崎駿 声優：森山周一郎
舞台は空賊が横行していた第一次世界大戦後のイタリア。主人公であるポルコ・ロッソは呪いで豚となった中年男性パイロット。賞金稼ぎのポルコと対立する空賊たちの戦いをダイナミックに描く一方で、ポルコがなぜ豚になったのか、そのポルコの過去と共に戦争について説く物語にもなっている。
「飛ばねぇ豚はただの豚だ」というセリフで有名。

監督：髙畑勲 声優：野々村真、石田ゆり子
自然に囲まれた東京多摩丘陵で平和に暮らす狸たち。
しかし開発計画が始まり人間に自然が破壊されていく。エサ場が少なくなり、このままではまずいとタヌキたちは化け学で人間に対抗を試みるが…。
ナウシカと同じく自然と人間の共存をテーマに描かれた物語。

監督：近藤喜文　脚本：宮崎駿 声優：本名陽子、高橋一生
小説が好きな月島雫はいつも自分より前に同じ本を借りている少年、天沢聖司が何者なのか気になって仕方がない。やがて雫はヴァイオリン職人を目指す一人の少年と出会う。その少年こそ天沢聖司であった。雫は聖司に惹かれながら聖司の夢に真摯に向き合う姿勢に心を動かされ自分も小説を書き始める。夢に恋に悩む中学生を描いた青春映画。
同時上映の「on your mark」も近年話題になっている。

監督：宮崎駿 声優：松田洋治、石田ゆり子
アシタカはある日タタリ神に呪いをかけられてしまった。
呪いを解くべくアシタカは旅をはじめ、やがてエボシ御前率いるタタラ場にたどり着く。そこでは鉄を造り続けていたが、それは神々の住む森を破壊することでもあった。
アシタカはタタラ場と対立関係にある山犬に育てられたもののけ姫ことサンの存在を知り、気にかける。そしてついに人間と神々の最終決戦が始まる。
ジブリの永遠のテーマである人間と自然の共存を問う物語。

監督：宮崎駿 声優：柊瑠美、入野自由、夏木マリ、神木隆之介
千尋たち家族は引っ越し先に向かう道中奇妙なトンネルに引き付けられ不思議の街に迷い込む。
両親はこの街の掟を破ったために豚に変えられてしまい、千尋は不思議な街で一人きりになってしまう。
途方に暮れていたところ謎の少年ハクに手を引かれ千尋は油屋に導かれる。
仕事を持たなければ生きていけない油屋で千尋はハクやリンに支えられながら成長していく。
数々の賞を受賞し長く愛されるジブリ屈指の名作。

監督：宮崎駿 声優：池脇千鶴、袴田吉彦
ハルはトラックに轢かれそうになった猫を助けたことから、恩返しとして猫の国へと招待される。猫たちから盛大に歓迎され、次第にハルはこのまま猫になって生きるのもいいのかもと思うようになる。そこに猫の男爵バロンやハルに深い因縁を持つユキちゃんが現れて…。猫の国は一体何を企んでいるのか、そしてハルは無事家に帰れるのか。
本作は耳をすませばの雫が描いた物語という設定である。

監督：宮崎駿 声優：倍賞千恵子、木村拓哉、神木隆之介
派手な母、妹とは対照的に地味に堅実に働く帽子屋のソフィーはある日、ナンパされていたところを心臓を奪う恐ろしい魔法使いと噂されているハウルに助けられる。しかしその後ハウルを追っていた荒れ地の魔女によってソフィーは90歳の老婆に姿を変えられてしまう。帽子屋にいられなくなったソフィーは不思議なカカシに案内されハウルの動く城に出会い、ハンサムだが弱虫な魔法使いハウルとの不思議な共同生活が始まる。
木村拓哉が声優を務めるハウルはジブリイケメンの代表格。また、劇中で流れる「人生のメリーゴーランド」もおしゃれな曲調で人気である。
ハウルには細かい伏線もたくさん張られていて、冒頭のハウルの指輪に注目してみてみると何か気づくことがあるかも…！

監督：宮崎吾郎 声優：岡田准一、手嶌葵
国を捨てた王子アレンは世界に災いをもたらす源を探している大賢人ハイタカ（ゲド）と出会う。ハイタカと行動を共にするアレンは訪れた街で奴隷商人に捕まりそうになっていた少女テルーを助ける。しかしその夜、今度は自分が奴隷商人に捕まり、またもハイタカに助けられる。その後、ハイタカの知人テナーの家を訪れたアレンはそこでテルーとの再会を果たす。テナーの家で暮らして数日、ハイタカの留守中に例の奴隷商人が殴り込み、テナーが誘拐される。実はこの奴隷商人は邪悪な魔法使いクモとつながっていて世界の災いの源に関与する人物だった。
宮崎駿監督の息子である宮崎吾郎監督の作品。手嶌葵さんの劇中歌「テルーの唄」が美しく評判が高い。

監督：宮崎駿 声優：奈良柚莉愛、土井洋輝
海辺の町の崖の上の一軒家に住む5歳の少年宗介はある日、浜でさかなの子ポニョと出会う。ポニョは空き瓶に頭が挟まっていたところを宗介に救われ、宗介が好きになる。やがてそれは人間になりたいという想いに変わっていく。しかしポニョの父親であるフジモトはそれを危惧していて…。
子役の大橋のぞみと二人のおじさんこと藤岡藤巻が歌った主題歌崖の上のポニョは大ヒットした。

監督：米林宏昌 声優：志田未来、神木隆之介
古い家の台所の下に住む小人たちは暮らしに必要なものは全て人間から借りてくる「借りぐらし」をしていた。人間に見つからないよう目立たないよう過ごしていた小人一家の少女アリエッティは初めての借りで最近越してきた病弱な人間の少年、翔に見つかってしまう。しかし翔の態度は案外友好的でアリエッティと翔は段々心を通わせていく。

監督：宮崎吾郎 声優：長澤まさみ、岡田准一
コクリコ荘に暮らす海は毎朝、今は亡き船乗りの父に教わった信号旗を海に向かってあげるのが日課だった。そんな海は高校の文化部部室の古き良き建物「カルチェラタン」の取り壊しに反対する学生運動に巻き込まれて、それをきっかけに新聞部の先輩、風間俊と出会う。二人はだんだん惹かれ合っていくが、ある日海が亡くなった父の写真を俊に見せたたことを機に俊の態度はよそよそしくなり…。様々な価値観が交差する、若者たちの群像劇。

監督：宮崎駿 声優：庵野秀明、瀧本美織
航空機の設計者である堀越二郎はイタリアの航空機設計者カプローニを尊敬し、いつか彼のように美しい飛行機を作りたいと仕事に励む。そんな中、関東大震災が起き、そこでまだ幼かった菜穂子と出会う。数年後、二人はホテルで再会し、互いに惹かれ合っていくが菜穂子は結核を患っていてもう先が長くない。
エヴァンゲリオンで有名な庵野監督を声優に抜擢したことで話題になった。

監督：髙畑勲 声優：朝倉あき
昔々、竹取の翁は光り輝く竹の中から女の子を拾い、媼と共に育てることにした。娘は竹のように村の子供たちとすくすく美しく育っていった。村を愛する娘の気持ちとは裏腹に翁は竹から出てくる豪奢な衣を見て娘を高貴の姫君に育てようと決意し、一家は都に移り住むことになる。みるみる美しくなっていく娘はかぐや姫と名付けられそのうわさを聞きつけた男たちが求婚してくるようになる。姫は彼らに無理難題を突き付け求婚をかわしていくがついに帝まで求婚してくるようになって…。かぐや姫が月に帰った本当の理由、地球に来た本当の理由とは何か。
独特な絵のタッチで原作の竹取物語を忠実に再現された作品。本作が髙畑勲監督の遺作となった。

監督：米林宏昌 声優：高月彩良、有村架純
内気な少女杏奈は喘息の療養のため親戚が住む北海道の海沿いの村にやってきた。杏奈は絵を描くことが好きで度々入り江に絵を描きに行っていた。そんなある日、杏奈は入り江の向こうの湿地屋敷と呼ばれる誰もいないはずの屋敷の窓に不思議な金髪の少女の姿を見る。彼女の名はマーニーといった。二人は次第に心を通わせ秘密の友達になるが…。

監督：宮崎駿 声優：山時聡真、菅田将暉、あいみょん
舞台は太平洋戦争中の日本、母親の死をきっかけに田舎に疎開した少年眞人は、新しい母親や環境に心を開けずにいた。彼はある日、廃墟となった塔を発見し、言葉を話す青サギと出会い、母親を取り戻すべく幻想的な世界へと足を踏み入れる。
「全てのジブリ作品が詰まったような映画」、「内容を理解するのが難しい」など公開当初は様々な意見や考察が飛び交った。また、CMや広告を一切出さずに公開したことで逆に話題となった。