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シリーズ1『惑星探査へLet's go!』

第1回 進め!火星探査機

シリーズ惑星探査へLet's goにお越しいただきありがとうございます!
ここでは探査機たちについて紹介していきます。

記念すべき第1回は…今話題の火星探査機についてです!
では、早速、火星についての話からはじめますね!

荒野の惑星…
…そう、宇宙人がいるとかいないとか言われている火星です。
火星って大気あるの?! …僕も調べた時びっくりしてしまいました。
…だって地表がスケスケで大気無さそうじゃないですか…笑 ということで、実は火星には大気が薄っすらあるそうなんです。 住めるかもとか言われているくらいですから、酸素いっぱい…??と期待したい所ですが、 …残念ながら火星の大気の95%が二酸化炭素です。

「え?そんなに二酸化炭素だったら金星と同じでめっちゃ暑いんじゃないの?」 と、思いますよね。 そんな事はありません。 火星の気温は約20℃なんです。 何故二酸化炭素だらけなのに暑くならないのでしょう。 それは火星の大気が薄すぎるからなんです。 薄い空気の中にうすーく二酸化炭素がいっぱいという状況なんですね。 なので、確かに熱は吸収してくれますが、薄いのでそこまで熱くならないんです。 …温度が地球おさほど変わらないのならたしかに、生物がいる可能性だってないとは言えませんね!

そんな生命の可能性を解明しようと活躍しているのが ローバー探査機「Curiosity」 なんです。 見た目は某ネズミー系映画のウ○ーリーを大きくしたような感じで、ロボットっぽくて可愛いです。
……ふふふ。 キュリオシティーの可愛さはそれだけではありません。 キュリオシティーは自分の誕生日に一人でハッピーバースデーを歌ったり、 自撮りをしたり、 ちょっと旅行にでかけてみたり…… 気ままに動いてるように思えますよね笑 …NASAさんの言葉選びと遊び心が最高です。

…とはいえ火星探査機。 しっかり真面目に仕事もしています。 (自撮りや旅行も立派なお仕事なのですが笑) 火星の土を採取して自分で分析。 有機分子をみつけたり、メタンの濃度が火星の季節変化と関係している事など色んな事を発見しています。 可愛らしいけど頑張り屋さんなんですね。 …そんなキュリオシティーは地球を出発してから10年もたっていますが、いまでも火星を駆け回っています。

そしてキュリオシティーの後を追って今年火星にやってきたのが「Ingenuity」
彼は今までの探査機にはなかったすごい機能をたくさん持っているんです!
例えば、レーザーを火星の地面に照射して、地面の成分を解明できる機能や、ヘリコプター「Ingenuity」を搭載していること…などなど。 火星の生命の謎に迫るための最新の機能が備わっているのです。
彼のこれからの活躍に期待ですね!!!

それでは、今日はこのへんで、! …またお会いしましょう。


第2回 Ingenuity 火星の空を飛ぶ!

…ついに「Ingenuity」が火星の空を飛びましたね!!
…地球以外の惑星で飛行するということは本当に凄いことなんです! という事で今日は少しIngenuityと飛行のお話をさせてください!

…空を飛ぶなんて、翼があれば簡単なんじゃ…?? そう思いますよね、
地球では当たり前の様に航空機が空を飛んでいますし、 もっと小さい規模でいえば竹とんぼなんかも簡単に飛びますよね。
…でも翼があれば必ず飛べるという訳ではないんです。

少し航空機のお話をします。
…それは、ライト兄弟が初飛行をする50年程前、1804年の事。英のジョン・ケイリーは 「羽ばたかずに飛べる」ことを発見しました。 …航空機がなかった当時空を飛んでいるものといえば「鳥と凧」くらいでしょう。 この2つの違いは羽ばたくかどうかです。 …ケイリーは「羽ばたかない凧」の方に目をつけました。 皆さん、凧はどうやってあげますか? そう、走って風に乗らせますよね! 前に進むと空気が巻き上げられ、凧が上がり空を飛ぶんでしたね!
…このことから彼は 「推力があれば、揚力を生み出せる」 ということを発見したのです。
…確かに羽ばたかない翼を持つ飛行機も、滑走路で長い助走をつけて離陸しますよね。 その後オットー・リリエンタールやライト兄弟の幾度の実験を経て、人類は地球で初めて飛行することが出来るようになったのです。

…では、ヘリコプターはどう飛んでいるのでしょうか。 揚力を使うのは同じです。 …ヘリコプターは上部に大きな羽がありますよね。あれをローターと呼びます。 …ローターの回転数を上げることで風をあて、揚力を生み出し、飛行しているのです。 …また、ヘリコプターはホバリング(空中で同じ位置を飛び続ける)することができるのも特徴の1つですね。 …あれは、ローターで生み出す揚力と重力が釣り合った状態だからその場で浮き続けることができるのです。

今回のIngenuityは約40秒間の飛行でしたが、 垂直に飛ぶ→ホバリング→左右に少し揺れる→垂直に着地 の流れでした。 すごく短い…ただ飛び上がっただけやん と思われてしまうかもしれませんね。
…しかし、航空史初期のお話やヘリコプターは地球だからできたこと。 推力が揚力になるには、巻き上げられる空気が無ければなりません。 …火星は物凄く大気が薄いので、地球と同じように空を飛ばすことは困難なんです。

ではどうしたらいいのでしょう。 …Ingenuityをみてみると、羽が大きいドローンのように見えますよね。 …そう、ポイントは羽を大きくして揚力を大きくすること。 そしてなるべく重くならないようにすることなんです。 しかも、本当の環境は火星でしかわからないので 同環境を作り出してなんとか実験をしていたんです! …すごいですよね!

…さて、 そんなIngenuityが飛び立った場所はNASAにより、 「Wright Brothers Field」 と名付けられました。 「地球」で初めて動力飛行を行った彼らを、 「火星」で初めて動力飛行を行った地名にしたんですね。 とてもロマンのある話です。

では、今日はこのへんで。

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